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トライアスロンをやり始めると必ずと言って良いほどに耳にする、そして最も注意をすべきトライアスロンの練習中の、大会中の事故について書きたいと思います。
私もこれまで、出場した大会で実際に事故が起こっていたということや、事故が起こった大会に出場していた人に話を聞いたりする機会がありました。
トライアスロンは、自分自身を高めるために自らやりたいと思ってやっているのに、そこで命を落としたり大怪我をしてしまったりしては何の意味もありません。
この記事を読んでくださっているみなさんの事故の可能性を少しでも下げることができたらと、注意すべき点や私の考えを紹介させて頂きます。
Contents
1.どの競技での事故が最も多い?
これはみなさんも頻繁に耳にされているかと思いますが、練習中の事故はバイク時が多いのですが、大会中に限ると圧倒的にスイム時の事故が多く、ほとんどの場合が死亡事故に繋がっています。
『日本トライアスロン連合』(JTU)が2016年に過去35年間の情報をまとめた資料でも、大会中の事故はその84%がスイム中に発生しているとされています。(バイクは0%、ランは11%、その他が5%)です。
そして事故に遭われている方は初心者が多いかというと、そういうわけではなく経験者も多く、一概にどういう人がとはいいづらく、当然ではありますがトライアスロンに挑戦するすべての人が注意し続けるべきことです。
このJTUがまとめた資料には実際に事故があった際の状況も書かれていたりと、とても参考になる資料なのでぜひみなさんも一読してみてください。
↓↓↓↓↓
JTU資料【過去35年間に国内トライアスロン関連 大会で発生した死亡事例の検討】
私も、その年で初めの海のスイム練習中にこれはやばい!?と思うようなことも経験したことがあります。
JTUの資料や私の経験も踏まえて、スイムの事故を起こさないための注意点などを紹介させて頂きます。
2.スイムで事故が起こる原因と考えられる要因と対策は?
普段の練習やこれまでの大会ではなんの問題もなく、クリアし続けてきたような方でも急に身体に異常が発生して事故に繋がるということは多々あります。
では、なぜそのようなことになってしまうのか?考えられる要因を私なりにまとめました。
2-1.当日の体調不良を推して出場
これは絶対にご自身で判断して欲しいのですが、トライアスロンは長距離の遠征をすることも多々ありますので、大会当日に風邪気味であったり身体がだるかったりと、いつもより調子が悪いこともあると思います。
しかし、ある程度は推して出られますが、これはダメだというラインは必ずあると思います。大会に出たいという気持ちも十分に分かります。私がその立場であったとしても無理して出ようとするかもしれません。
ですが、そこで一生トライアスロンを出来なくなってしまっては元も子もありません。自分はもちろん、一緒に出場する周りの人も同じで、様子がおかしい人がいたら無理矢理でも出場しないという選択肢を取らせて欲しいと思います。
2-2.心拍数の急激な上昇
特に、スイムをスタートしてすぐは心拍数が非常に上がりやすい状態です。
私も経験があるのですが、ウォーミングアップをあまりせずにプールで泳ぎ始めて、しばらくは呼吸が苦しいのですが、ある程度してくると楽になってきます。
これは、水中で急に心拍が上がると酸素の供給などが上手くいかず呼吸が苦しいのだと思います。そして、しばらくしてその運動強度に身体が慣れてくると落ち着いてきます。
心拍が急激に上がるという変化に対しても、普段慣れている地上(バイクやラン)と水中では身体の反応も大きく変わってくるはずです。
そういったことを回避するためにも、トライアスロンの大会ではスタート前に入水(ウォーミングアップ)の時間があるのです。ここで、多少しんどくてもガシガシ泳いで心拍を一度上げておいて身体をその運動強度と水中に慣れさせておくことでレース中での極端な身体への負荷を減らすことが出来ます。
ウォーミングアップ中であれば、苦しくなったらいくらでも休めますからね。
私も、必ずスタート前のウォーミングアップはしっかりと行いますし、可能であればその前の陸上での準備段階で少し走って(ダッシュして)、身体を慣らしていきます。
2-3.ウェットスーツによる圧迫
ウェットスーツはそもそもが体に密着した状態で使用するものです。ですので、ピッタリなサイズのものでも慣れるまでは胸などが圧迫されます。
その上でサイズの合っていないものや、経年劣化で縮んだり伸縮性が落ちたりしたものなどを使用すると余計に圧迫されレース中に呼吸困難に陥ったりする可能性もあります。
ですので、ウェットスーツも必ず大会前には着て練習をして感覚を得て(取り戻して)から大会に出場して欲しいです!そこで、必要以上に圧迫されている感覚があったり苦しかったりする場合は買い替えや修理なども検討して欲しいです。
また、レース中に胸がどうしても苦しくなったら迷わずにチャックを緩めることをオススメします。水中での浮力が落ちたり抵抗が増えたりしますが、それで事故につながるよりは絶対に良いはずです。
2-4.バトルによるパニック状態
バトルはトライアスロンのスイムではつきものなのですが、このバトルによってパニックになったりリズムが狂ったりしてしまうことも多々あると思います。
まずバトルというものについて簡単に説明します。
トライアスロンは何百人もの人が一斉に同じ海を泳ぎます。場合によっては、近くでたくさんの人も泳いでいます。そうすると当然、周りの人の腕や足が当たる(正しくは激しく当たるですが。。。)ことが多々あります。時には、頭を押さえられることや足を掴まれることも。。。しかし、これらはもちろん故意ではなく全員が必死に泳いでいる結果起こってしまうことです。
この、必ずと言っていいほど発生するバトルに対してどのように対処するか。これが重要です。
一つは、それは起こるものと腹をくくって何が起こっても動じない気持ちを作っておくこと。
二つは、少しでも呼吸が乱れたりしたと思ったら迷わず休憩すること。
三つは、バトルの起こりにくいロープから遠いところを泳ぐこと。
(ただしこの場合はカーブでアウトコースを泳いだり、ロープが遠いのでコースの確認がしづらかったりします)
を私は実践していました。一つ目は精神論ですが、これが本当に重要です。少々、足を引っ張られたり頭を押さえられても溺れることはありません。それをされ続けて、そしてパニックになって始めて危険が発生します。
ですので落ち着いて対処して、おかしいと思ったら迷わず休憩してください。
2-5.完走、記録更新などへの過度なプレッシャー
JTUの資料によると、事故の起きている場所はゴール直前が最も割合として多いと書かれています。
これはスイムの終盤で身体が疲れてきたということもあると思いますが、それに加えてゴールに向けてラストスパート!と、ペースを急に上げたり、タイムを気にして気持ちが急いたりすることも大きな要因だと思います。
それまで一定のペースで泳いでいた所にいきなり運動の強度があがると、身体の疲労と合さって異常が起こるとは思いませんか?
なので、ゴール直前になったとして慌てず冷静に自分のペースで淡々とゴールを目指すようにして欲しいと思います。正直、疲れ切った体で少しの距離を急いてもタイムはほとんど変わりません。
それよりは、そこをしっかりと泳ぎきり、安定した状態でバイクに臨んでそこで一気にタイムを縮めた方が良いと思いませんか?
3.危険を感じたらすぐに対応を!!!
上記のような対応をしていても、実際にはレース中に「これはまずい!?」と思う状態も発生すると思います。
そんな時には必ず 『勇気を持ってリタイア』 をしてください。
大会の説明会でも口すっぱく言われると思いますが、必ず実践してください。大会中の海上にはライフセーバーの方もたくさんいらっしゃいますが、彼らがいるからと安心しては絶対にいけません。
ライフセーバーの方々は何百人もいる選手たちを一気に見守っているわけですし、その人の健康状態を泳いでいる姿から完璧に判断することなど出来るはずもありません。選手からの何かしらの異常を知らせる合図があってから始めて対応出来ます。
明らかに泳ぎ方が変であったり、休憩しすぎていたりする人に気づいて助けに行っても、その時はすでに手遅れの場合も多いようですから。
大会に出場して、周りの人にも協力してもらって、応援してもらって、何としてもやり遂げたい気持ちは十分に分かるのですが、一番大切なことを自分に言い聞かせて 『勇気を持ってリタイア』 して欲しいと思います。
また、最近の大会でも見かけることが多くなってきた緊急時の救助アイテム「レスチューブ」もオススメです。
腰ベルトで着用したレスチューブの紐をひっぱることでブイ(浮力体)が現れ、身体を休めることが出来ます。
大会によっては1日レンタルもあったりと、普及されてきているようですのでもしもの時のために検討されてみてはいかがでしょうか?
また、日常で海や川で遊んだりするときにもめちゃくちゃ便利ですよ!
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4.それでもトライアスロンはヤメラレナイ!
私のトライアスロン仲間の方が仰っていたのですが、
「トライアスロン中の事故も、普通に道を歩いているときにあう事故も、どちらも発生する可能性があるとう点では変わらない。”トライアスロン=危ない”ではなく、それらに対する危険をしっかり理解した上で準備して、行うことが大切だよね。」と。
今回は、危険な面に絞って様々な内容を紹介をさせて頂きました。書き方について、気分を悪くされた方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、こういったことを事前に考えて気をつけておくことで、これを読んでくださっている方の事故の確率を1%でも少なくすることが出来るのであればと思って書かせて頂きました。
だって、トライアスロンはたのしいし完走したときの快感は最高だし、ヤメラレナイ!!!ですよね。
だからこそ安全に関する知識もしっかり準備して、練習からレースゴールまで気持ち良くトライスロンををたのしみましょう!